クローニングテクニック
PCRクローニングの方法。アメリカジョージア州アトランタ、エモリー大学のBryksinとMatsumuraによる論文。
クローニングしたい遺伝子断片をPCRするときに、各プライマーの外側にベクター配列を仕込んでおく。
(PCR断片の両端が、ちょうどインサートが入った後の配列になるように)
次に、ベクターとPCR断片をミックスして2回目のPCRをすると、ベクターインサートが連結したのができあがる。相補鎖で自動的にまるくなるので、大腸菌に入れれば、もうリコンビナントのできあがり。
これはラクでいい。最近はポリメラーゼも性能がよくなってきたから、こういうやり方もアリかもしれない。ただこれだけ長い断片だと、どうしてもミスが入ると思うので、シビアな場合にはやりたくない。
ちなみにこの論文では、Phusionが一番性能がよかったらしい。ただPCRは、酵素だけじゃなくて、反応液の組成とかプログラム次第で結構変わるので、別にPhusionが他の酵素より抜きんでているというより、今回の系にマッチしたというくらいのことだろう。(別にPhusionの敵じゃないが)