トヨタMIRAI

トヨタ燃料電池自動車、MIRAIの詳細が発表された。
http://toyota.jp/sp/fcv/catalog/spec.html#sub
ディメンジョンは、4,890mm × 1,815mm × 1,535mmで、クラウンとほぼ同じ。と考えると、意外に大きい。
航続距離はJC08で約650km。現状では、航続距離自体の心配よりも、650km行った先に水素ステーションがあるかどうかの心配が必要。
水素タンクは、122.4L(2本合計)で、70MPa(=700気圧)だから、常圧換算で122.4 x 700 = 85.5 kLの水素が入る。水素は1kgあたり11.2kL(2gで22.4L)だから、フル充填で、7.6kgちょっとの水素が入る。

岩谷産業が出した、水素の価格が1kgあたり1,100円(税込か税抜きか不明)だから、

http://www.jiji.com/jc/zc?k=201411/2014111400646&rel=y&g=eco

 岩谷産業は14日、トヨタ自動車などが今年度中にも発売する燃料電池自動車(FCV)向け水素の価格を、大都市圏では1キログラム当たり1100円とすると発表した。(2014/11/14-15:36)

空っぽからフル充填で8,400円かかる。これで650km走るとすると、1kmあたり約13円。
ガソリンが160円/Lで、クラウン(ガソリン車)の実燃費を10km/Lとすると、1kmあたり16円。
けっこう実用的な線をいっているのではなかろうか。


まあ燃料電池車のメリットは、燃費がいいことではなく(少なくとも今のところは)、走っている最中に水しか出さないことだから、個人的には、燃費には大目に見てあげてもいいと思う。
正直言って、自動車を作る時点で、工場での電気エネルギーやらでいっぱいCO2を出しているし、水素だって今は化石エネルギーから作っているし、そもそも、FCVって、それほどエコか?という問題はある。
ただ、発電とか水素製造とか、工場などでのまとまったCO2の排出は、高濃度であれば比較的回収する手段を取りやすい。いっぽうで、ガソリン車が大気に放出して希釈されたCO2は、直接回収という意味ではお手上げ状態。うすまったものを集めるだけで、エネルギーを使ってしまう。
だから、「エコ」「燃費がいい」というよりも、「走っているときにCO2を出さない」という価値観で、FCVやEVの技術が語ってもらえるといいのではなかろうか。