フレネル積分(その1)

フレネル積分(Fresnel Integral)について。


{\int}_{0}^{\infty}{\sin}x^{2}dx={\int}_{0}^{\infty}{\cos}x^{2}dx=\frac{\sqrt{\pi}}{2\sqrt{2}}

を証明する。


第1段階

被積分関数として、
\begin{eqnarray}f(x)&=&e^{jx^{2}}\\&=&\cos{x^{2}}+j\sin{x^{2}}\end{eqnarray} (ただしj^{2}=-1
オイラーの公式より)
を、複素数へ定義を拡張した関数
f(z)=e^{jz^{2}}
を考える。(z=x+jy



右図にあるような、複素平面上の周回積分を考える。扇形の積分路で、原点からスタートして、左回りにまた原点まで戻ってくる。
周回路Cは3つの行程に分けられ、

C=C_{0}+C_{R}+C_{1}
C_{0}\mbox{\,:\,}z=x\hspace{5}(x\mbox{\,:\,}0{\rightarrow}R)
C_{\scriptsize R}\mbox{\,:\,}z=Re^{j\theta}\hspace{5}(\theta\mbox{\,:\,}0{\rightarrow}\frac{\pi}{4})
C_{1}\mbox{\,:\,}z=re^{j\frac{\pi}{4}}\hspace{5}(r\mbox{\,:\,}R{\rightarrow}0)

である。


以下に、それぞれの行程での積分を考えていく。

その2へつづく)